教育理念

私たちの学園は、令和7年度に創立110周年を迎えました。大正4年、名古屋市東区葵町の地に産声を上げた名古屋女学校の生徒数はわずか 26名。それが現在、中学校・高等学校・大学・大学院・付属幼稚園を擁す総合学園へと成長しました。創立者越原春子は学園訓を「親切」と定め、往時の社会の中では隷属的で、決して恵まれた環境になかった「女性」の人間性の陶冶と技術教育を振興し、「良き家庭人であり力強き職能人」の育成を目指しました。そうした春子の高邁な建学の精神「親切」は、学園の中に脈々と受け継がれ今日に至っています。

さて、四半世紀を経て、かつてない速さで潮流が変化する21世紀は、これまでの「競争社会」から、共に目標に向かって進み未来を創っていく「共創社会」に変わっていくと言われています。共創社会(Co-Creation Society)とは、多様な組織やグループ、個人が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて繋がることで、暮らしや地域をともに創っていく社会です。そうした時代の流れを踏まえ、本校は学園創立110周年を機に共学化に舵を切り、性別にかかわらず個性と能力を発揮し、社会で活躍できる「共創社会」の一員の育成を目指すことにいたしました。

かたちは変わっても、生徒一人ひとりの良さを大切にし、周囲と協調し、愛される人となれるよう教え育んでいく姿勢は変わりません。
「学園の信条である『親切』を根幹として、個々の人格を陶冶し、かつ高い教養を身に纏った、良き家庭人であり力強き職能人を育成する」という建学の精神の具現化こそが私たちの教育理念です。

学園訓「親切」

本学園の学園則(親切)の精神は、他人に対する思いやりの心であり、かつ、自分をとりまくすべてのものを大切にし、それを活かす心であります。本学園では、生徒に対する教師の(親切)とは、頭脳・身体・精神を鍛錬することによって、生徒一人一人の素質を十分に開発し、それをしっかりとした”力”としてゆくことだと考えています。また本学園は名古屋葵大学総合科学研究所との共同研究を進め、生徒の学力の一層の向上を図っています。

校章の由来

日本の神話の中で、国造りの神として崇められている女神、天照大神(伊勢神宮祭神)が、子孫に伝えた三種の神器の1つ「八咫(やた)の鏡」をかたどり、校名の頭文字「名」を入れたもので、本学園の鏡のごとく清らかな人づくりの教育を象徴しています。